恋愛×心理学

「男が払うのが当たり前」って本当?心理学で解き明かすデート代論争

デート代は男性が払うべきかという悩みに対する回答を心理学的見地から解説する記事のアイキャッチ画像
attakai
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昨今のSNSなどで話題の「デート代だれが払うか論争

いろんな有名人やインフルエンサーなどがそれぞれの持論を展開しています。

その背景には、女性の社会進出や価値観の多様化など、社会の時代的な変化があります。

そんな中、私は心理学や脳科学を学んだ知見から、この内容についても、一定の持論があります。

いろんな意見があってデート代をどうすれば良いがわからない…

そんな方のために、先に結論をお伝えしますが

基本は男性が払うけど、相手がおごられたくないと考える女性の場合は割り勘でも大丈夫!

無難な結論ですが、その理由をこの記事では解説します。ぜひ参考にご覧ください。

デート場所の悩みについては、こちらの記事もご覧ください。
田舎にはデートに行く場所がない?その悩みを解決!

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「男が払うのが当たり前」の以前に念頭におくべきマインド

男が払うのが当たり前かどうかを考える前の男性の脳

「デート代はだれが払うべきか」を考える前に、男性が前提として理解しておくべきマインドがあります。

それは、次の3つです。

  1. 背伸びしない
  2. 上からにならない
  3. ありがとうを求めない

それぞれを具体的に解説します。

背伸びしない

デートは、身の丈以上のところに行く必要はありません

初めに行ったデート場所は、アンカリング効果により、後々大きなプレッシャーやストレスにもなる可能性があります。

アンカリング効果とは

最初に提示された情報(アンカー)に影響を受け、その後の判断や行動がそのアンカーに引っ張られる心理現象

例えば、最初のデートで身の丈以上の高級レストランに行くと、そのデート場所がアンカーになり、次のデートがそれ以上じゃないと貧相に感じてしまう場合があります。

関係性を深めていくには、背伸びをせず、生活レベルが同じぐらいの相手の方が「絶対に楽」です。等身大のつき合いができる相手でないと将来的に良好な関係を築くことは難しくなります。

上から目線にならない

デート代を払ったとしても、相手に何かを求めたり、上から目線になることは避けましょう

これは相手に対する尊重が欠けていますし、関係性にもネガティブな影響を与えます。

デート代を払ったからといって格上なわけではありません。マウンティングする男性は本当に嫌われますので、注意する必要があります

ありがとうを求めない

デート代を払ったからといって、相手からの「ありがとう」を期待するものではありません。

アドラー心理学でも「課題の分離」という考え方があります。

課題の分離とは

いろんな悩みや問題を「自分の課題」と「他者の課題」に分離し、考えること。アドラーは、自分でどうにかできるのは「自分の課題」のみであると教えている。

「ありがとう」と言うかどうかは他者の課題です。

デート代を払う行為自体が、相手を喜ばせるためのものであれば、それで十分なんです。

【男が払うのが当たり前?①】アンケート調査の結果から考える!

アンケートにチェックを入れるペン

世間の男女はどんな意見なんだろう?

「デート代はだれが払うべきか」については、大きく話題となった論争なので、たくさんの調査が行われています。

その中でも、IBJが行ったインターネット調査では「全額払いたい」と回答した男性は全体の44.5%でした。また、「少し多めに払いたい」という回答も含めて、全体の8割以上の男性が「多く払う」と答えているという結果となっています。

アンケートでつき合う前のデート代について回答を集計した円グラフ

引用:マイナビニュース

一方、「全額払ってほしい」と考える女性は全体の24.3%、「少し多めに払ってほしい」と考える女性も全体の45.3%となっており、大部分の女性が「男性の方が多めに支払ってほしい」と考えているということがわかります。

ただ、これは対象者がIBJネットワークで婚活等の活動をする男女だったため、結果にはバイアスがかかっていることも考えられます。

もう少し偏りが少ない調査として、2017年のものになりますが、ブライダル総研の調査では、若い男女ほど「割り勘」の意識が高くなっていることがわかります。

アンケートで「デートは割り勘にしたい」と回答した男女の数を集計した棒グラフ

引用:ブライダル総研

つまり、結論として、相手の年齢が高くなるにつれ、「男性に払ってほしい」と考える人が増える。真剣交際を考える場合ほど、その傾向は強いということです。

相手の年齢やデートに対する真剣度から考える必要がありますね

【男が払うのが当たり前?②】そもそものデートの目的から考える!

デートする男女

そもそもなぜデートするのかわかりますか?

デートには次の2つの目的があります。

  1. 男女の恋に落ちる時間差を埋めるもの
  2. 心を近づけていくもの

次に、具体的に解説します。

デートは男女の恋に落ちる時間差を埋めるもの

男性と女性では、「好きになる」のにタイムラグがあります。

その理由は、男性と女性の生存戦略の違いによります。

男性は恋愛にあまりリスクがなく、むしろ多くの遺伝子をばらまいたほうが生存競争に有利となります。一方、女性は子育てなど恋愛に対してリスクがあるため、「信頼できる良い父親」を求めています。そのため、「良い父親」の資質を持つ男性をじっくりと選ばないといけません。

その差により、男性はすぐに恋に落ちるのに対し、女性はゆっくりと恋に落ちていくという時間差が生じてしまいます。

そして、その時間差を埋めるのが、デートというわけです。

デートはいかに心を近づけられるかが勝負

デートとは、単に楽しい時間を過ごすだけではありません。

それ以上に、お互いの心を近づけるための大切な作業です。相手の気持ちや考え、価値観などをより深く理解し、共感することで、この先の信頼関係を築いていけるかどうかを確認していきます。

ですので、デートの成功は、どれだけ豪華なレストランに行ったかや、どれだけおしゃれな場所に行ったかではなく、お互いの心がどれだけ近づいたかにかかっています。

女性がスムーズに恋心を抱くために、相手が「デート代は男性が払うべき」と考える場合は、その考え方に合わせたほうが良いでしょう。

【男が払うのが当たり前?③】二人の恋の進展度から考える!

進展する恋を表現する男性と女性のフィギュア

「男性がデート代を払うべきかどうか」は二人の恋の進展度にも関係します。

というのも、女性の恋愛感情を抱くのにも順序があるからです。

具体的に、女性が恋愛感情を抱くには、次のステップで進行します。

【生殖本能】魅力を感じる

「良い遺伝子を持っていること」
「子どもをつくる能力があること」

【生存本能】より深く知ろうとする

「子どもを育てる能力があること」
「食べ物を獲得し、分け与えてくれること」

恋愛感情を抱く

この中で、「男性がデート代を払う」ということでアピールできるのは、ステップ2の「生存本能」に対してです。

また、相手がたくさん稼いでいる場合は、デート代を払ったとしてもアピールにはなりませんので、相手の状況も考慮する必要があります。

ある程度惹かれ合う関係になるまでは、「割り勘」でいいかもしれません。ただし、女性の中には「男性が払うべき」との考え方が強く、「割り勘」では魅力すら感じないという人もいるので、注意が必要です。

結論(男が払うのが当たり前なのか)

答えを拾い上げる手

私の考えは次のとおりです。

基本は男性がおごるけど、相手がおごられたくない場合は割り勘でも大丈夫!

つまり「相手に合わせる」ということ。すごく無難な結論になってしまいましたが、その理由は次のとおりです。

  • アンケート調査の結果から、相手の年齢や交際に対する真剣度によって異なるということ
  • 女性が恋愛感情を抱くまでの過程をスムーズに進めるために相手に合わせることが大切だということ
  • ある程度惹かれ合う関係になるまでは、「割り勘」でいいが、女性の中には「割り勘」の場合は魅力すら感じないという人もいるということ

また、その女性とつき合えるかどうかの決定権は女性側にありますので、女性が恋愛感情を抱くまでは「女性の考え方に合わせる」のが大切です。

ただし、男性が念頭におくべきマインドとして、金銭的に無理して合わせたり、何かを求めたり、上から目線になるのは絶対にやめましょう。

大切なのは、お互いの価値観や意見を尊重し、無理なく楽しいデートをすること!

「デート代をどうするか」についても、相手と価値観があうかどうかの尺度や一つの話題としてデートをポジティブに楽しんでください。

ポジティブな未来のための出会いを求めている場合はこちらの記事もご覧ください。
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ABOUT ME
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認定心理士/元公務員/心理学ブロガー
学生時代に心理学を学び、様々な場面で自らを実験材料にして臨床実験を行いました。
そのときの実験結果やその後出会った「進化心理学」や「脳科学」をもとに、「ココロをうごかす」方法を発信します。
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