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「男性もトイレは座ってほしい」その悩みをナッジ理論で解決!

男性もトイレで座ってほしいという悩みを解決する記事のアイキャッチ画像
attakai
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彼氏や夫、子どもなど、男性が立ってするので、トイレが汚れる…
掃除する側としては、「座ってしてよ!」って思いますよね。

そんなお悩みにナッジ理論で解決します。

ナッジ理論とは、行動経済学の一部で、「良い方向へ自然と向かわせる仕掛け」のこと。

つまり、行動経済学を利用し、トイレにちょっとした仕掛けを施すことにより、男性もトイレで座ってするようになる…そんな方法をこの記事では紹介します。

この記事を読んで、ぜひ実践し、あなたのトイレ掃除の負担を軽減してくださいね。

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ナッジ理論とは

無意識の行動を操る脳

1970年代に行動経済学が登場し、ナッジ理論はその一部として生まれました。この理論は、人々の選択を少し「押す」ことで、彼らの行動を変えることができるというものです。

例えば、コンビニなどの床に描かれた足跡マーク。足跡のマークに靴を揃えたくなる心理を利用し、バラバラと並ぶのを防ぐのと同時に、コロナ禍では「密」を防ぐためのソーシャルディスタンスの目安として効果を発揮しました。

このように強制ではなく、良い方向へ自然と選択を向かわせる仕掛けがナッジです。

ナッジ理論は、「人の行動は不合理だ」という前提のもとに人間の行動を心理学、経済学の側面から研究する「行動経済学」の教授によって発表されました。
この行動経済学を実社会で役に立てる一つの方向性として示されたのがナッジ理論です。2017 年にセイラー教授がこの「ナッジ理論」でノーベル経済学賞を受賞したことを皮切りに実社会の様々なシーンでの利用が始まっています。

ナッジを考えるためのフレームワーク

実際にナッジってどうやって考えればいいの?

実際にナッジをつくったり、現場で実践しやすいものにするためのフレームワークがEASTです。

フレームワークとは考えるべきポイントをパターン化したもので、ナッジにおけるEASTフレームワークは、以下の4つの要素になります。

EASTフレームワークの要素説明
Easy(簡単)簡単であること。
Attractive(魅力)人にとって魅力的であること。
Social(社会性)人の持つ社会性を活用すること。
Timely(適切なタイミング)タイミングが適切であること。
EASTフレームワークの説明

このフレームワークの要素の4つすべてを満たしたナッジというのが理想ですが、実際にそれは難しいです。例えば「座ってトイレすることを簡単にするにはどうすればいいだろう?」というように要素の1つに焦点を絞り考えていくようにしてください。

男性がトイレを立ってする理由とは?

立ってトイレする男性

実際に男性がトイレを立ってする理由はなぜでしょうか?

ライオン株式会社が運営する生活情報Webメディアであるリディアでは、「男性のトイレ事情大調査」を行い、男性がトイレを立ってする理由を調べました。

その結果は次のとおりです。

男性のトイレ事情の調査結果

引用:Lidea

調査の結果、「習慣だから」という回答が圧倒的でした。

習慣とは、無理なく無意識的に行っています。そのため、習慣的な行動をやめさせるのはすごく難しい

でも、そんな習慣に「そっと押して」行動を変える。それこそがナッジの役割です。

男性が座ってトイレするためのナッジ

座ってトイレする男性

では、実際に男性が座ってトイレするためにどうすればいいか?

私がおススメする「男性が座ってトイレするように導くナッジ」は次の5つです。

  1. トイレのデフォルトを座ってする状態にしておく
  2. 便座を温めておく(寒い時期)
  3. トイレに立った男性が視線を感じるように「目のシール」を貼る
  4. トイレに座ったときに合う位置にスリッパの足跡マークをつける
  5. チャックがなく、着脱がしやすいルームウェアを用意する

それぞれを具体的に解説します。

トイレのデフォルトを座ってする状態にしておく

座ってトイレする前提の状態のトイレ

男性がトイレに入ったときに、最初から座ってトイレする前提の状態にしておくと、座ってトイレしやすくなります。

これは、デフォルト効果を狙ったもので、人は最初に設定してある状態を受け入れやすい心理傾向があります。

あなたも、スマホの契約時にセットになっている有料サービスの登録がそのままになっていることはありませんか。

男性がトイレに入ったとき、すぐに座ってトイレすることができる状態にしておくことで、デフォルト効果が働き、座って使用することを選択しやすくなります

便座を温めておく

便座が温かいトイレ

寒い季節には、あたため機能をONにして便座を温かい状態にしておくのが効果的です。

というのも、寒い季節には、ズボンを下してトイレに座るという行為はめんどくさく、座ってトイレするのに大きな障害となります。

その障害を少しでも乗り越えやすくするために、温かく魅力的なトイレを用意しましょう。

トイレに立った男性が視線を感じるように「目のシール」を貼る

目のシールが貼ってあるトイレ

男性が立ってトイレするときの目線の高さに「目が描かれたシール」を貼ってみてください。

トイレで人の目線を感じることについて、多くの人は嫌な気持ちになります。

というのも、自分のトイレの場面など、あまり人に見られたくないですから。

男性が立ってトイレするときに目線を感じるようにすると、その目線から逃げるように座ってトイレするようになるでしょう。

トイレに座ったときに合う位置にスリッパの足跡マークをつける

スリッパの足跡マークが貼ってあるトイレ

トイレで座ったときのスリッパの位置に足跡マークをつけておいてください。

これは、コンビニの足跡マークと同じで、足跡に合わせたい心理と、足跡から外れると気持ち悪く感じる心理効果を狙ってのものです。

トイレにスリッパの足跡マークを用意し、足跡を合わせたい心理をくすぐりましよう

チャックがなく、着脱がしやすいルームウェアを用意する

着脱しやすいルームウェアを着る男性

男性のルームウェアは、チャックがなく、着脱しやすいものを用意してください。

男性が立ってトイレする場合も座ってする場合も、ズボンにチャックがなければトイレでの最初の動作は、ズボンを下げることです。

行動するには、一番最初の行動を起こすときに大きなエネルギーが必要となります。ですので、トイレで一旦ズボンを下げれば、座ってトイレするまでのハードルは低くなります。

また、着脱しやすさも、ハードルを下げる要因です。

チャックがなく、着脱がしやすいルームウェアを着ることで、座ってトイレするまでの行動のハードルが減り、座ってトイレすることができます

トイレ掃除を楽にするために

トイレを掃除する女性

最後にトイレ掃除を少しでも楽にするために、トイレコーティング剤を使用することをおススメします。

トイレをコーティングすることによって汚れがつきにくくなるため、掃除の手間は大幅に省けます。

彼氏や夫には、「あなたが座ってトイレしないせいでこれが必要なの!」とトイレコーティング剤を買ってもらってはどうでしょうか。

トイレ用の超撥水コーティング剤の写真

Tipo’s 超撥水コーティング剤 HAJIKI トイレ用

このアイテム、「HAJIKI」というだけあって、とにかくよく水をはじきます。ですので、汚れがつきにくい

私もトイレ掃除のストレスを大幅に軽減することができました。

購入は、東急ハンズなどの実店舗での販売もあるようですが、Amazonは送料無料ですので、店舗に行く手間や時間を省くことができます。また、金額的も一番お得に購入することができます。

トイレ掃除の負担感を軽減します

【まとめ】「男性もトイレは座ってほしい」の実現のために

男性も座ってするきれいなトイレ

日本トレンドリサーチが実施した「生理現象」に関するアンケートでは、男性の63%が座ってトイレすると回答していました(【既婚男性のトイレ事情】アンケート)。

実は、立ってトイレする男性は少数派だということです。

その事実を教えてあげるのも、男性が座ってトイレするように導く方法の一つではありますが、その他、私がおススメする方法はこの記事で紹介したとおり、次の5つです。

  1. トイレのデフォルトを座ってする状態にしておく
  2. 便座を温めておく(寒い時期)
  3. トイレに立った男性が視線を感じるように「目のシール」を貼る
  4. トイレに座ったときに合う位置にスリッパの足跡マークをつける
  5. チャックがなく、着脱がしやすいルームウェアを用意する

その他のナッジとして、次のような方法も考えられます。

  • 紫外線で汚れを可視化する
  • トイレ掃除にかかる費用を可視化する
  • トイレの流すボタンを座ったときに押しやすいところに設置する
  • シールを貼って便座を開きにくくする

こちらはちょっと難しいですが、できるのであればぜひ試してみてください。

私自身、トイレ掃除を担当するようになって、飛び散りが気になりはじめ、座ってするようになりました。ですので、彼氏や夫、子どもにトイレ掃除を分担するのも一つの方法だと思います。

この記事があなたのトイレ掃除の手間を減らす一助になれば幸いです!

その他、行動経済学を使って、彼氏や夫をスキンケアに導く方法は別の記事で紹介していますので、気になる方はこちらもご覧ください。
彼氏をスキンケアに導く方法【4ステップ】

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ABOUT ME
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atta-kai
認定心理士/元公務員/心理学ブロガー
学生時代に心理学を学び、様々な場面で自らを実験材料にして臨床実験を行いました。
そのときの実験結果やその後出会った「進化心理学」や「脳科学」をもとに、「ココロをうごかす」方法を発信します。
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