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【脳が反応するつや肌】科学が証明する美肌づくりの秘訣とは?

科学的な美肌づくりを紹介する記事のアイキャッチ画像
attakai
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私たちはどんな肌を美肌と判断しているのか?

多くの人が感覚的に「透明感」や「キメの細やかさ」、「すべすべ感」などと考えると思います。

それは正しく、私たちは、「透明感」や「すべすべ感」などと表現する「つやのある肌」のことを美肌と認識しています。

その根拠は科学で証明されており、その研究が、「Human brain activity refecting facial attractiveness from skin refection(光沢が魅力度を高める: 脳活動の新たな発見)(Yuichi Sakano, Atsushi Wada, Hanako Ikeda, Yuriko Saheki, KeikoTagai &HiroshiAndo 2021)」です。

この研究結果は、けっこう画期的です。美肌は「真っ白な肌」というような単純な「肌の色味」ではないことが示されたのですから。

この記事では、その研究結果をもとに人が「つやのある肌」が美しいと感じる仕組みを解説し、その研究から考えられる「美肌づくり」の方法を紹介します。

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【美肌の科学】研究結果とは?

美肌を科学的に調査する研究員

「光沢が魅力度を高める: 脳活動の新たな発見」の研究結果の概要は以下のとおりです。

光沢が魅力度を高める: 脳活動の新たな発見

この研究は、「肌の光沢がどのように私たちの脳で処理されているか」を調べる実験です。肌の光沢には、「マット」、「テカリ」、「つや」という3種類の肌状態を用意し、これらの肌状態の違いがどのように脳の中で処理され、どのように魅力として感じているかを機能的磁気共鳴撮像法(fMRI)という技術を使って調べました。

結果として、肌の光沢の魅力を処理する部分は、脳の「眼窩前頭皮質内側部」という部分であることがわかりました。これは、眉間の少し後ろの部分です。さらに、この部分の脳の活動の大きさが、肌の光沢の魅力度と相関していることもわかりました。

「光沢が魅力度を高める: 脳活動の新たな発見」の研究資料

引用:国立研究開発法人情報通信研究機構

この研究でわかったことは、「肌の光沢を脳の特定の部分(眼窩前頭皮質内側部)で魅力的かどうかを判断していること」です。

眼窩前頭皮質内側部は、報酬など良いことの処理を担っているため、この部位が反応するということは、魅力的な美肌に対してポジティブな気持ちを感じているということです。

眼窩前頭皮質は、脳の前の前頭前野の下側部分に位置し、視覚、味覚、嗅覚など全感覚情報が入力し、攻撃性制御(攻撃の適切性の判断)、人格、道徳(モラル)、社会性、後悔、楽しみや喜び、他者の情動的なこころの理解、自分に関する記憶の想起、自律神経制御(心臓にも影響)などに関わる領域です。更に詳しく見ると、眼窩前頭皮質の内側部は報酬など良いことの処理、外側部は罰など悪いことの処理に関わると考えられています(内側は楽しいことを思い出している時に活動が増加し、外側は嫌なことを思い出す時に活動が増加します)。

そして、もう一つ私が注目したのは、上の図2のとおり肌の状態によって明らかに魅力度の差があるということです。

つや(つや肌) > テカリ(オイリー肌) > マット(乾燥肌)

つまり、あなたの肌がツヤツヤで魅力的な場合、相手の脳内では好意や好印象などあなたに対してのポジティブな影響を本能的に感じているということなんです。

つやのある肌とは?

つやのある肌の女性

一番魅力度が高い「つや肌」って、どんな肌のこと?

つやのある肌というのは、「内面から輝くように見える肌」のことです。

というのも、この研究の用語解説には、次の説明があります。

肌の光沢とは、滑らかな表面が光を受けて発する輝きである。肌の光沢には、肌の複雑な構造に由来する、“つや”、“テカリ”、“マット”と呼ばれる、視覚的な印象で定義される種類がある。“つや”のある肌は、しばしば内部発光しているように見えると言われる。“テカリ”のある肌は十分な光沢と皮脂の印象を与え、ファンデーションを付けている場合は、肌とファンデーションの一体感を持たない。“マット”な肌は光沢がほとんどない印象を与える。

「つやのある肌は、しばしば内部発光しているように見える」。つまり、「つやのある肌」は「内面から輝くように見える肌」ということなんです。

内面から輝く肌とは?

内面から輝く肌の女性

じゃあ、内面から輝くように見える肌とは?

「内面から輝くように見える肌」とは、人が物を見る仕組みの中で説明できます。

というのも、人は、物が反射した光を目で感じ、物の色や形を認識しています。人の肌の状態を認識するのも同様に、肌が反射した光からです。

肌に凸凹やくすみがあった場合、光はいろいろな方向に反射します。そのため、反射する光が分散し、目に届く光の量が少なくなるため、輝くようには見えません。

ですので、内面から輝くように見える肌とは、光の反射量が多く、内面から輝いて見える状態の肌のことです。

光の反射量が多い肌とは、具体的には次のような肌です。

  • みずみずしい
  • シミやくすみがない
  • 毛穴やニキビが目立たない
  • キメが細かい

つまり、科学が証明する美肌とは、肌の表面がみずみずしくなめらかであるため、光を多く反射し、「まるで内面から輝いてるように見える肌」ということです。

科学が証明する美肌づくりの秘訣(肌の反射を増やすために)

科学的に証明された美肌づくりのためのスキンケアをする女性

科学的に証明された美肌である「内面から輝くように見える肌(キレイに光を反射する肌)」をつくるためには、正しいスキンケアや生活習慣の実行が必要です。スキンケアや生活習慣で気をつけることは、以下の6点です。

  1. 適切なスキンケア
  2. エクスフォリエーション(角質除去)
  3. 日焼け防止
  4. 健康的な食事
  5. 十分な睡眠
  6. 笑顔

次にそれぞれを具体的に解説します。

適切なスキンケア

キレイに反射する美肌づくりでも、やることは一緒です。

基本的なスキンケアルーチンである、毎日の洗顔、保湿、日焼け止めを習慣的に行い、みずみずしさや肌バリアを高めると、肌の反射量を増やすことができます。

きめが細かい肌をつくる洗顔方法などはこちらの記事でも紹介していますので、参考にしてみてください。
ズボラな男性でも美肌を手に入れよう!乾燥肌におススメの洗顔方法
「おっさんでも肌きれい!」と言われるためにすることとは?

エクスフォリエーション(角質除去)

エクスフォリエーション(角質除去)とは、肌に蓄積した不要な角質を除去するケアのことです。これにより、肌の新陳代謝が促され、健康的な皮膚細胞が保たれます

エクスフォリエーションを行うと、健康的な皮膚細胞が肌の表面に出てくるため、肌の反射量も増えます。

エクスフォリエーションは物理的に角質を除去する方法と化学的に角質を除去する方法の2種類があります。薬品を使うし、やり方を間違えると肌トラブルの原因にもなるので、はじめは、フェイシャルエステなど専門家のもとで行うのがおススメです。

日焼け防止

日焼けは肌にダメージを与えるため、肌の反射が低下します。

そのため、日焼け止めを毎日習慣的に使用し、肌を紫外線から守りましょう。

美肌でさわやかな男性

健康的な食事

タンパク質やビタミンなど、肌をつくったり、アンチエイジング、肌の調子を整えるのには様々な栄養素が必要となります。また、抗酸化物質を含む食品も肌の老化防止に効果的です。

さまざまな栄養素をバランスよく摂ることで、健康的な肌を維持し、肌の反射を向上させることができます。

十分な睡眠

肌は睡眠中に修復と再生を行います。

というのも、睡眠中には「メラトニン」と「成長ホルモン」が分泌され、肌のメンテナンスが行われるからです。

十分な睡眠をとると、肌の健康を維持することができ、肌の反射を向上させることができます。

笑顔

笑うことは、免疫力を高める、ストレス軽減、プラス思考など多くのことにポジティブな影響があります。そして、もちろん肌の反射を高める効果もあります。

というのも、血行促進やストレス軽減効果により、血色の改善や肌の新陳代謝の促進が期待できるからです。

「笑顔は人を幸せにする」という言葉どおり、笑顔は自分も周りの人も幸せにするんです。

まとめ

美肌について科学的な検討したメモが書かれた机

美肌の判断基準は、肌の色味だけではないことが、科学的研究によって明らかになっています。その研究は、「Human brain activity reflecting facial attractiveness from skin reflection(光沢が魅力度を高める: 脳活動の新たな発見)」という論文で発表されました。

この研究の結果では、肌の光沢の魅力を処理する部分は、脳の「眼窩前頭皮質内側部」という部分であること、そして、この部分の脳の活動の大きさが、肌の光沢の魅力度と相関していることが示されています。

肌の魅力を処理する部分である「眼窩前頭皮質内側部」は、報酬など良いことの処理を担っているため、この部位が反応するということは、魅力的な美肌に対してポジティブな気持ちを感じているということです。

また、肌の状態によって「つや」(つや肌)>「テカリ」(オイリー肌)>「マット」(乾燥肌)という順序で、魅力的と感じられることが明らかになりました。

「つやのある肌」とは、「内面から輝く肌」であり、「内面から輝く肌」は、光の反射が高く、内面から輝いて見える状態の肌のことです。具体的には、「みずみずしい」、「シミやくすみが少ない」、「毛穴やニキビが目立たない」、「キメが細かい」という要件が該当する肌のことです。

内面から輝く肌をつくるためには、正しいスキンケアや生活習慣が必要です。肌の反射を増やし、内面から輝く肌をつくるためには、以下のような方法が有効です。

  • 適切なスキンケア
  • エクスフォリエーション(角質除去)
  • 日焼け防止
  • 健康的な食事
  • 十分な睡眠
  • 笑顔

以上が、科学が証明する美肌づくりの秘訣です。これらの方法を実践し、内面から輝く美肌を手に入れましょう。

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ABOUT ME
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認定心理士/元公務員/心理学ブロガー
学生時代に心理学を学び、様々な場面で自らを実験材料にして臨床実験を行いました。
そのときの実験結果やその後出会った「進化心理学」や「脳科学」をもとに、「ココロをうごかす」方法を発信します。
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