【集中力がすごい人になる!】集中力を高める心理学的アプローチ
もっと仕事に集中しなさい!
上司に怒られて、気持ちを入れ替えたつもりでも、気がついたら、また心がどこかへ…
私もよく怒られました…
そんな集中できない自分に対して無能感を感じたり、自信を失ってしまいました。
そのため、「集中力」について私なりに研究しました。
その研究の結果、集中力の持続は自分の意志の力じゃどうしようもできない最強の相手だったんです。
そうは言っても、集中力は身につけたい…
この記事では、私が研究し、実践している「集中力の高め方」を解説します。ぜひこの記事を読んで、集中力との上手なつき合い方を身につけてください。
今では私も周りから「集中力がすごい!」って言われます。
集中することができない脳の仕組み
人の脳は集中しにくい仕組みとなっています。
なぜなら、一つのことに意識が集中し、周りが見えなくなっていると身の危険にさらされる場合があるからです。
そんな危険、感じたことないんだけど…
私たちが住む現代ではそんな危険は感じないかもしれませんが、人の本能はサバンナで暮らしていたときから変わっていません。
サバンナでは、一つのことに集中しすぎた場合、肉食動物の餌食になってしまったり、毒蛇などで命を落としてしまう可能性があります。
ですので、人は集中力散漫なほうが正常なんです。
集中力がすごい人になるために
私が集中できないのは「自己防衛本能」が強いからです。
こんなことを上司に言っても、火に油をそそくだけですよね。
集中力がすごい人は、集中するためにまず次の3つを整えます。
- 環境
- 意識
- やり方
次に具体的に解説します。
集中できる環境を整える
集中できる環境を整える方法は次の2つです。
- 集中力を妨げるものを視界から排除する
- 室温や音、香りを調整する
それぞれ具体的に解説します。
集中力を妨げるものを視界から排除する
集中力が続かないのは、ほかの情報が入ってくるからです。
そのため、目に見える範囲内に気が散るものを置かないというのは、有効な手段です。
ただ、中には整理整頓された空間では落ち着かないという場合もあります。これについては、実際に研究結果もあり、逆にストレスを感じて集中できなくなる人もいます。
そんなときは、机の上を仕事に関係あるもので散らかすのではなく、仕事に関係のないものでリラックス効果のあるものを置くと良いでしょう!
室温や音、香りを調整する
室温は暑すぎても寒すぎても集中を妨げる要因になります。とくに暑いと感情的に高ぶり、暴力的になりやすくなるので、少し低めの温度設定を心がけましょう!
また、音について、程よさが必要です。
どんな音が一番良いのかは人によりますが、進化心理学上、脳は未だにサバンナを生きており、自然環境からの音が一番刺激を感じないようにできています。
ですので、自然界にある音を流すことで、脳に負担なく集中して作業に取り組むことができます。
また、脳の緊張を和らげるのに香りの効果も有効です。
レモンの香りが気分を向上させるという実験結果もあり、柑橘系の香りの香水を少し振りかけたり、作業中の飲み物はレモンティーにするなどの方法を取り入れてはどうでしょうか(「レモンの香りの気分と作業における効果」)。
集中のための意識を整える
意識を整える方法は次の2つです。
- 「15・45・90の法則」を意識する
- セルフトークを行う
それぞれ具体的に解説します。
「15・45・90の法則」を意識する
精神科医である樺沢紫苑(かぶらさわ しおん)先生は、集中力の研究において、「15・45・90の法則」というものを提唱しています。
15・45・90というのは、「集中できる限界の時間」であり、人が集中力を持続できる時間は15分・45分・90分という区切りがあるとのことです。
具体的には
15分は人間が非常に深い集中力を出せる時間
45分は一般的な集中力
90分は集中力の限界時間
とされており、通訳者の交代や学校の授業、テレビのCMの間隔などもこの法則に当てはまります。
この法則をスケジュールや時間管理などにぜひ取り入れてください!
また、トイレ休憩やティータイムなどをとるタイミングにも活用して、集中力を効果的に使うようにしましょう!
セルフトークを行う
楽しい時間はあっという間に過ぎるけど、退屈な時間はなかなか過ぎませんよね。
これは楽しいことに時間を忘れて集中しているからですが、楽しいことは自己防衛本能を弱めることができます。
その方法がセルフトークです!
セルフトークとは、「頭の中で自分に話しかけること」
ちょっと変な人…
そんなことはありません。
実際にセルフトークによって「ポジティブな言葉」を自分にかけ続けると、ツラい練習を苦に感じなくなったというトライアスロン選手の例もあります。
- リチャード・テルウェルのセルフトーク実験
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イギリス・ポーツマス大学のリチャード・テルウェルは、トライアスロン選手に、「私は練習が好きなんだ」「練習って楽しいなぁ」と自分に言い聞かせるようにお願いしたところ、実際にトレーニングする時間を長くすることができた。
選手からは、「おもしろい」「楽しい」というポジティブな言葉を自分に何度も言い聞かせると、本当に練習が苦に感じなくなったということが報告された。
集中できない仕事って、結構ツラい内容だったりします。でも、
おもしろい仕事だな!
こんな楽しいことをさせてもらって、しかもお金がもらえるなんて幸せだなぁ!
この仕事は新しい発見があって自分の成長につながるなぁ!
と、前向きな言葉で口癖のようにセルフトークすると、ツラさやしんどさが薄れて、集中できるようになります。
集中するためのやり方を整える
やり方を整える方法は次の3つです。
- キリが悪いところでやめる
- 人に頼る
- とにかくやり始める
それぞれ具体的に解説します。
キリが悪いところでやめる
キリのよいところまで進めた作業を再開するのって、大変じゃないですか?
再開しようとしても
ここまでがんばったからこの後は明日にしよう…
気になっていたことがあるから、そっちから進めよう…
と、脳では再開しないことの理由づけができてしまいます。
そこで、おススメするのが、「キリの悪いところでやめる」ということです。
キリの悪いところでやめると、脳は気持ち悪く感じ、頭の片隅で無意識的に考えてしまいます。
これは、「ツァイガルニク効果」と言い、やり切ったことよりも達成できていないことのほうが、より強い印象として残るというもので、テレビ番組がキリの悪いところでCMに入るのもこの効果を狙ったものだと思います。
集中力が途切れる前のやめ方にも気を付けましょう!
人に頼る
心理学では「フロー理論」というものがあります。
これはアメリカの心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱したもので、フローとは、「時を忘れるくらい、完全に集中して対象に入り込んでいる精神的な状態」を言います。一般的には「ゾーンに入る」とか言ったりしますよね。
フロー理論では、「自分のスキル」と「課題のレベル」の程度によって、物事に取り組む気持ちを分類しています。
- 自分のスキルも高くなく、やることが簡単すぎる場合→「無関心」
- 自分のスキルが高くないのに、やっていることが難しすぎる場合→「不安」
- 自分のスキルは高くても、やっていることが簡単すぎる場合→「リラックス」
- 自分のスキルが高く、やることが難しい場合→「フロー状態」
つまり、集中力を高めるには、自分にとって簡単すぎず、ちょっと難しいぐらいのレベルの仕事に取り組むというのが一番ということです。
集中したいことがある場合は、そのレベル感や自分のスキルレベルを客観的に捉えて、実施するようにしましょう。
とにかくやり始める
脳は働くのにとても多くのエネルギーを必要とします。
特に新しいことを始めるのは相当のエネルギーが必要となります。
ですので、脳は今行っていることをできるだけ継続しようとして、新しく始めることに対してはストップをかけてきます。
ということは、いったん始めてしまえば、集中してやめにくくする心理効果が働くということです。
「とにかく始める」と、脳の仕組みとして集中しやすくなります。
(集中力がすごい人になる!)まとめ
集中できないのは、自然なことです。むしろ集中する方が不自然です。
ですが、集中したほうが、生産性や効率性が上がるのも事実。
実際に、天才学者や一流のスポーツ選手など、その道を極めた人たちには「集中力があること」という共通点があります。
そういった人みんな、集中力をコントロールしてパフォーマンスを向上させている。
あなたも、ここで紹介した集中力を高める方法を実践し、パフォーマンスを高めてください!
すると、上司の怒る言葉がほめる言葉に変わるでしょう!
あなたの仕事がうまくいくことを確信しています。